「マルセルの夏」:映画クラス【おすすめ映画フランスの国民的作家の少年時代】

「プロヴァンス物語 マルセルの夏」 の解説・あらすじ・ストーリー

『わんぱく戦争』のイヴ・ロベール監督がフランスの国民的作家、マルセル・パニョルの回想録を詩情豊かに映画化したヒューマンドラマ。9歳の少年・マルセルがプロヴァンスの丘で家族と共に過ごした夏休みを時に切なく、時にコミカルに描く。

「プロヴァンス物語 マルセルの夏」 の作品情報

製作年:1990年
製作国:フランス
原題:LA GLOIRE DE MON PERE/MY FATHER’S GLORY

「プロヴァンス物語 マルセルの夏」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

監督:イヴ・ロベール

製作:アラン・ボワレ

出演:フィリップ・コーベール、ジョリ・モリナス、テレーズ・リオタール

 

「マルセルの夏」

 

「愛と宿命の泉」の原作者としても知られる作家マルセル・パニョルの少年時代のエピソードを描いた作品です。

先月の映画もプロヴァンスの映画「プロヴァンスの休日」でしたね。

今回の映画は1900年前後のフランスが舞台になっていますので、もっともっと自然がいっぱいです。

まだすべての家に電話がない時代です。

 

 

映画の中で、

「それは私の生涯の中でも、もっとも美しい思い出のひとつだった。」

と作者が語っています。

 

 

セリフからフランス語を学ぼう

J’avais maintenant un petit frère.
そして私に弟ができた

Il s’appelait Paul.
名前はポールだ

 

 

物語の中で、この弟とマルセルのやりとりが可愛らしく、ほっこりした気分になります。

お父さんのジョゼフは小学校の先生です。
昇進により、都会の学校につとめることになります。
初めて転勤先の学校に行く、朝のシーン。

 

 

Je vais être en retard.
遅れる

Mais non il est pas 8 heures.
大丈夫、まだ8時前よ。

 

本当はne が入っているはずですが、会話ではよくne が省略されます。

 

 

Tu es magnifique !
似合ってる

Magnifiquement nerveux oui!
そうさ、とても緊張してる

 

 

magnifique
マニフィック
は、”素晴らしい”や “美しい”などの意味です。

南フランスに旅行に行かれた方が、南フランスの男性はしょっちゅう
「マニフ〜ィック!」
と言っている、とおっしゃっていました。(道ゆく女性を見るときなど)

 

 

このシーンではジョゼフは、
magnifiquement
マニフィックモン

 

を使って、
あぁそうさ、素晴らしく緊張している

のような意味合いで返しています。

妻のオーギュスティーヌが元気付けます。

Ça va bien se passer!
大丈夫よ

 

J’en suis sûre.
私が保証する

 

さて、この

Ça va bien se passer!
サ バ ビアン ス パッセ

 

 

人を元気付ける時、使えるフレーズですね。

きっとうまくいくよ、という意味です。

 

Nous sommes entrés dans un siècle fabuleux.
新世紀は驚くべき時代となる

 

 

直訳は、

私たちは驚くべき世紀に入った

です。

 

siècle
世紀

 

 

この物語が、1900年代に突入したフランスが舞台になっています。

家には電気、ガス、電話さえもが備え付けられる、とジョゼフが生徒たちに語っています。

さて、このストーリーの中では、魅力的な登場人物がたくさん出てきます。

例えば、ジュール叔父さん。
マルセルの叔母と、公園で知り合って結婚することになります。

 

Je vous félicite.
おめでとう

Est-ce-qu’il est beau?
それで、ハンサムかね?

 

マルセルが口を挟んで

 

Il est beau!
Il est superbe!

 

 

この出会いの公園のシーンも、とても素敵。
メリーポピンズのような服装の婦人たちが優雅に散歩していたり、可愛らしい馬車が出てきたり・・・

フレーズだけでなく、そんなフランス文化や時代の流れも味わいながら観ると、楽しいですね。

 


Mon père était instituteur.

私の父は教師だった。

マルセルの父、ジョゼフは、小学校の先生でした。

さて、

professeur(プロフェスーる)と

instituteur(アンスティテュテーる)

のちがいをご存知でしょうか?

 

professeurは広く「先生」を表します。

instituteurは、小学校までの教師の事です。幼稚園の先生のことも、こちらを使います。

 

女性の場合は、

institutrice

といいます。

 

 

 

マルセルは、母が外出する時には、父の教えている教室に預けられて?いました。

そのせいか、まだ字を習っていない頃から文字が読めたそうです。

 

それを知った父が、驚きの表情で、このセリフを言います。

 

Voyons !Voyons!Tu sais lire?

待ってくれ、読めるのか?

 

Voyons 

は、見るの動詞の活用形ですよね。

 

Voyons voir

数年前のNHKのフランス語の番組で、

 

さあ、見てみましょう、

 

とナレーターが言う時にいつもこの言葉が出てきていました。

 

どれどれ・・・

さあ、・・・かしら

 

というような意味合いで、使われます。

 

Alors voyons voir ce que le bébé fait.

さあ赤ちゃんはどうするでしょう。

 

などですね。

 

 

お母さんが、こんなに小さな子が勉強しすぎる(文字を読む)のはよくない、と思って、マルセルのことを心配します。

 

Tu n’as pas mal à la tête?

頭痛は?

 

 

叔母のローズが父親に、最後に文字を読んだのはいつ?と訊ねると、

 

Hier matin.

きのうの朝

 

Le couvercle d’une boîte de savon.

 

 

↑このLe couvercleって何でしょうか?

 

 

答えは、フタ

 

鍋のふた、箱のフタ、フライパンのフタのことも、こう言います。

 

 

お母さんのオーギュスティーヌは、小さな子は勉強せず、遊ぶのが一番、という考えの持ち主。

学校の教師である父親は、マルセルが文字が読めることを誇らしく思いますが、母親は文字を読ませることを拒否します。

 

 

C’est pour son bien!

Vous allez lui faire exploser la cervelle!

この子のためよ!脳が破裂するわ!

この映画を通して、オーギュスティーヌはとても美しく、優しく、女性らしく描かれていて、とても魅力的です。

服装も素敵で、その時代の雰囲気が伝わってきます。

 

 

exploser

は、爆発する、という動詞ですね。

 

さて、レポートは次回に続きます。