「偉大なるマルグリット」おすすめフランス映画

引用:yahoo映画,https://movies.yahoo.co.jp/movie/354837/

あらすじ

ひどい音痴にもかかわらず、人前で歌を披露することに喜びを見いだしたマダムの数奇な運命を描く悲喜劇。

1920年。貴族の邸宅で開かれたサロン音楽会に参加した新聞記者・ボーモンは、マルグリット夫人の歌声に唖然とする。彼女は絶望的なほど音痴だったが、本人だけが気付いておらず…。

自分が音痴であることに気付かぬまま音楽に純粋な情熱を傾けるヒロインを、『家族の気分』『大統領の料理人』などのカトリーヌ・フロがユーモアたっぷりに演じる。

フランス国内で初登場1位となり、100万人を動員した。

偉大なるマルグリット」 の作品情報

製作年:2015年
製作国:フランス
原題:MARGUERITE

偉大なるマルグリット」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

監督:グザヴィエ・ジャノリ

出演:カトリーヌ・フロ、アンドレ・マルコン、ミシェル・フォー、クリスタ・テレ

この映画のお薦めポイント!スタッフの感想

面白そうだなと思って見てみましたが、期待以上に素敵な映画でした。

音痴な主人公、その音痴に気づいていない、まるで裸の王様。

コメディ要素ももちろんありますが、それよりも、夫婦の愛に関する映画だと思います。

主人公以外の登場人物が、主人公に全く負けていないのがこの映画の素晴らしいところです。つまり、主要な人物全てが個性的で魅力があり、見所が多いのです。

黒人の執事が冒頭から謎めいた雰囲気を醸し出していて、この映画がただのコメディ映画でない事を匂わせます。

どうしますか?もし、自分の知り合いがとても音痴で、でも歌う事を心から楽しんでいたら、あなたはとんでもない音痴ですよ、と伝えますか?

マルグリットを放置して裸の王様状態にしてしまうのは、一見残酷なようにも思えますが、善意とも言えるかもしれません。

しかし、伯爵家の有り余る財産目当てに集まってくる人達のあざとさも窺えます。

伝説の音痴といわれた実在のソプラノ歌手フローレンス・フォスター・ジェンキンスの歌声に着想を得て、このような映画が誕生したとの事。

このモデルとなった歌手の歌声はCDも発売されていますし、youtubeでも聞く事が出来ました。

確かに、この映画のマルグリッドくらい、音程がズレておりました。

「音痴」だという事が一つの大きな軸となり物語が展開してゆきますが、マルグリッドのスレスレの精神状態とも思えるくらいの寂しい気持ちや、映像の奇妙な描写の仕方がサスペンスを見ているようでもあり、一体どうなってしまうのだろうとドキドキハラハラもさせられます。

それでもマルグリッドの天真爛漫な様子により、大半は楽しく鑑賞できますが、お金と夫婦愛の狭間に悩む夫の厳しい表情が、この物語がハッピー路線に引っ張られないようにグッと綱を引いているようでもあります。


セリフからフランス語を学ぼう

1920年。ベルエポックも終わってゆき、混乱の時代へ差し掛かる頃が舞台となっています。

主人公の耳障りな歌唱を、アヴァンギャルドやシュールレアリズムと無理矢理絡め、歌わせ、面白がる人々のシーンがあり、フランスに様々な考え方をする人が集まり、まさに混乱している時代なのだという事が窺えます。

そんな時代に絡む単語も多めに出てきますので、そんな単語の数々を覚える良いチャンスです。

さて、私がこの映画の中で、一番素敵だと思うセリフを一つ載せます。

少し長いですが、ここに、寂しさと、物足りなさと、一生懸命さを持った愛すべき主人公マルグリットの思いが込められていると感じました。

Georges… Toute ma vie je vous ai obéis.

ジョージ・・・私は忠実な妻だった。

Je me suis occupée de notre intérieur.

Je vous ai aidé dans vos affaires.

屋敷を仕切り、あなたの仕事も手伝った。

Je vous ai accompagné dans des dizaines de dîners assommants sans jamais me plaindre.

文句も言わず、退屈な晩餐会にも出たわ。

Mais maintenant je voudrais être plus que ça.

でも物足りないの。


映画クラスの進めかた

1.今月の映画を鑑賞

フランス人講師自らが、毎月、オススメ映画を選んでいます。

まず約20分間、フランス映画を鑑賞します。 ハリウッド映画はたくさんあるけれど、フランス映画はレンタルDVD屋さんにも少ないし、そもそもどれが面白いのか、わからない・・・

そんな方にも、おもしろいフランス映画の ”掘り出し物”を知るよい機会だと好評です!

2.フレーズ聞き取りにチャレンジ

聞き取れそうで聞き取れない?!

映画の中のシーンで、ナチュラルな会話を聞いてみましょう。

フランス人同士の会話では、テキストなどで習ったフレーズがそのまま出てくるのではなく、フランス人ならではの省略された言い方になってしまうことが多くあります。

ピックアップしたフレーズから、よりリアルな使い方を、少し練習するときも。

定員4名までの少人数制の教室です。

90分間のレッスンで、オススメの映画を知る、フランス語のセリフを学ぶ、盛りだくさんのクラス。

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