もくじ
あらすじ
主演2人の演技が世界中で絶賛された感動のヒューマン・コメディ。
実話を基に、首から下が麻痺した大富豪と、その介護人となった黒人青年が真の友情を育んでいく姿を感動的に綴る。
主演はフランソワ・クリュゼとオマール・シー。パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった大富豪のフィリップ。
彼の新しい介護人募集の面接にやって来たスラム街の黒人青年ドリス。失業手当をもらうための不採用の証明書がほしいという彼のふてぶてしい態度に興味を抱き、思いつきで採用してしまうフィリップ。
ところが、障がい者相手にも遠慮することなく本音で接するドリスは、他の誰よりもフィリップの心を解きほぐし、いつしか2人は固い絆で結ばれていく。
作品情報
製作年: | 2011年 |
---|---|
製作国: | フランス |
原題: | INTOUCHABLES/UNTOUCHABLE |
キャスト・監督
監督:エリック・トレダノ
製作:ニコラ・デュバル・アダソフスキ
出演:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー
感想
2011年の映画です。
体が不自由な富豪と、その介護人となった貧困層の若者との物語。
映画の最後に、実際に映画のモデルとなった人物が出てくるのですが、その一瞬の映像が、グッときます。
貧困層のフランスの家庭の様子が映画の要所要所に描かれています。
セリフから会話を学んでみよう
主人公が、母とケンカするシーンです。
Regarde moi quand je te parle!
話してる時は私を見なさい!
On (ne)peut pas parler avec toi aussi.
あんたも俺の話を聞けよ!
(というようなニュアンス)
カッコ内のneは、ナチュラルな会話では発音されない事もあります。
文法的にはneが必要になります。
ネイティヴの方は省略する音があるので、聞き取りは難しいですね。
ちなみに最後の
aussi
は、ここでは<〜もまた>という意味で使われているのではありません。
〜なんだもん!
のようなニュアンスになります。
Je vous écoute.
じゃぁ聞くわ、(話しなさいよ)
妹が兄に文句を言われ、
Laisse-moi
(ほっといて)
小さな子のセリフは、フレーズ自体は簡単だけれど意外と聞き取りづらいことも。
使用人への説明のシーンで
C’est bien compris?
(わかりましたか?)
居眠りをしていた主人公に対して
C’est la nuit qu’il faut dormir!
(眠るのは夜よ!)
つまり、今は寝る時じゃない、起きなさい!ということですね。
inspiré d’une histoire vraie
(事実に基づいた物語)
vraieは「本物」という意味です。
貧困層の若者と、体が不自由なお金持ちの話。
最初は、少し荒々しいシーンもありますが、青年ドリスと白人のお金持ちの男性フィリップとの交流がすすむにつれて、ハートフルな雰囲気になってきます。
まずは、黒人の青年ドリスが面接を受けに来たシーン。
Je vous en prie,
Asseyez-vous.
(どうぞ、お座り下さい。)
この時のJE VOUS EN PRIEは、
どう致しまして
の意味ではなく、どうぞ、の意味で使われています。
J’connais pas.
(知らんな)
文法的には、
JE NE CONNAIS PAS.
と、NE が入りますが、会話の中ではフランス人は、よくこのNEを省略します。
J’parle pas .
J’vais pas.
などです。
次は
Je sais qui c ‘est Berlioz.
誰がベルリオーズかくらい知っているよ、というシーンです。
文法的には
Je sais qui est Berlioz.
が正しいですが、
強調するために、C’EST を使っています。
フランスでは、著名人の名前がよく建物の名前になっています。
それを利用したジョークを、貧困層の青年ドリスが、いかにも博識の高そうなお金持ちフィリップに言うシーンです。
貧困層の若者はクラシック音楽のことを知らないのか、と思わせておいて、ドリスの方が一枚上手だった、という、なかなか面白いシーンです。
Je vais à l’équitation.
(乗馬に行く)
弟が、サッカーのシューズを持って出て行く時に言ったセリフです。
乗馬に行くわけがないのに、うるせーなーという感じでお兄ちゃんの質問を交わして出て行きます。
このジョークも、乗馬は白人のスポーツだ、という概念からくるものです。
文化や歴史が関係したセリフを見つけると面白いですね。
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