カトリーヌ・ドヌーヴが革新的な女性を演じる「しあわせの雨傘」:おすすめフランス映画

POTICHE

引用:Amazon Prime,リンク先はこちら

あらすじ

カトリーヌ・ドヌーヴが衝撃的なジャージ姿を披露したハートフルコメディ。

ブルジョア主婦・スザンヌは、朝のジョギングを日課とする優雅な生活を送っていた。

そんな折、雨傘工場を経営する夫・ロベールが病に倒れ、スザンヌが工場の運営を任される。

作品情報

製作年:2010年
製作国:フランス
原題:POTICHE

キャスト・出演者/監督・スタッフ

監督:フランソワ・オゾン

製作:エリック・アルトメイヤー

出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー

セリフからフランス語を学ぼう

映画は「しあわせの雨傘」

原題:Potiche

poticheとは、「飾り壷」

“つまり、何もできない、お飾りの女”

という意味合いで使われている単語です。

Ça s’est bien passé hier soir?

きのうはうまくいった?

このフレーズは、普段の使用頻度はきっと高いですね。

テストはうまくいった?仕事の交渉はうまくいった?

など、家族や友だちの間で

「どうだった?」と聞く場面全般に使えると思います。

カトリーヌ・ドヌーヴ演じる主婦スザンヌと、夫のロベールの朝の会話のシーン。

Tu es folle.

バカな

昨日仕事の付き合い(?)で女の子のたくさんいる店に行ったという夫に対し、

「私も今度その店に行ってみたいわ」

と言うスザンヌ、そこで夫のロベールが軽く言い放った一言です。

C’est pas ta place.

そこはキミの(行くような)場所じゃない。

それに対し、スザンヌは

C’est pas ma place à la cuisine,

台所も私の場所じゃない、

C’est pas ma place au Badaboum.

バダブン(女の子の店)も私の場所じゃない。

Elle est où ma place.

じゃあ私の場所はどこよ。

と答えます。

(裕福なお家のようで、

「台所に立つのはキミの役割じゃない、お手伝いさんの役割だ」

と朝言われたばかりだったのです。)

Arrête de poser des questions idiotes.

バカな質問はやめろ。

この朝のシーンでは、会話のスピードはなかなか速いですが、言っている事がわかれば、そう難しい単語はないようです。

Tu n’as pas trop bu au moins?

きのう飲み過ぎてない?

Je sais ce que j’ai à faire.

↑コチラのフレーズは、直訳すると

「私は自分のしなければならないことを知っている。」

ということになります。

飲み過ぎてない?という妻に対し、

ほっといて、自分のことは自分で管理できる、のように答えている場面です。


さて、シーンは変わり、ロベールの仕事先。

オフィスで働く秘書が、電話をとって言います。

Bureau de monsieur Pujol.

J’écoute.

こちらピュジョルのオフィスです。どうぞ。

忘れ物をした夫のため、スザンヌが会社に電話をした、というシーンです。

電話の最後に、このフレーズが出てきました。

Bon.

Alors je compte sur vous sans faute.

では、よろしく頼むわよ。

compter sur quelqu’un

誰かを当てにする

という言い方です。

Je lui dirai.

(彼に)伝えておきます。

未来型ですね。

Merci mon petit, au revoir.

ありがとう、ではまたね。

↑このセリフ、文字にしてみると簡単な言葉しか出てきてないはずなのですが、実際に聞いてみると、なぜか聞き取れません。

petitのPがあまり発音されておらず?聞き取りずらいのだと思います。

さて、この秘書のナデージュが、実はスザンヌの夫と不倫関係・・・?

しかし、この後の展開で、スザンヌを同じ女性として尊敬し味方になってゆくのです。

この映画は、そんなわけで色々ありながら、女性の目線から見てとても勇気をもらえるストーリーでした。

映画クラスでは、最初の20分しか見ないので、ストーリー全体を知りたくなった方、この映画に興味を持った方は、ぜひDVDを借りてみてみて下さい、とお伝えしています。

映画クラスにいらっしゃる方に、

「フランス映画をよく見ますか?」

と聞くと、以外にも

「あまり観ないです。」

というお答えも多いです。

確かに、ハリウッド映画の方が日本では輸入される量がだんぜん多いので、なかなか面白いフランス映画に出会うのは難しいかもしれません。

ちなみに、この「しあわせの雨傘」は、以前映画クラスで扱った

「8人の女たち」

原題:huit femmes

と同じ、フランソワ・オゾン監督とカトリーヌドヌーヴがタッグを組んでいます。


Votre femme vient d’appeler.

あなたの奥様から電話があったわよ。

venir de〜

◯◯したばかり

を使い、「電話があったばかり」ということですね。

Qu’est-ce que elle me veut encore?

今度は何なんだ、まったく・・・というようなニュアンスです。

さて、他にも、使えそうなフレーズは出てきます。

Tu fais exprès!

お前、わざとだな!

「お前わざと車を家の前に停めたな!」

と言いたい場面で、

exprès

わざと

という単語を繰り返し言って怒りをぶちまけているシーンです。

Je suis débordé ce matin.

今朝は忙しかったんだ。

今朝、忙しくて余裕がなかったんだ、ということで、

déborder

溢れ出す、オーバーフローする

という動詞を使っています。

occupé

以外の動詞で忙しい事を表す、よい動詞を一つ覚えました!

Achète toi ce que tu voudras.

好きな物を買うと良い。

お好みのものは何でも、ということですね。

Hors de question.

問題外

このフレーズも、よくフランス人の会話の中で耳にします。

さて、この後、あのジェラール・ドパルドゥーも出てきて、過去のワケありな話も出てきたりして・・・

と物語は展開します。

70年代フランスの、まだ女性が働く事が今よりも普通でなかった時代の話です。

時代背景を日本と比較しながら観るのも、おもしろいですね。


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