フランス映画「シモーヌ フランスに最も愛された政治家

あらすじ

フランス人に最も敬愛された女性政治家シモーヌ・ヴェイユの波乱の生涯とその不屈の信念を描く。

1974年には、カトリック人口が多数を占め男性議員ばかりのフランス国会で、女性たちの悲願だった中絶法の成立に尽力し、1979年には女性初の欧州議会議長に選出されるなど、女性や弱者の人権のために闘い続けた彼女の政治家人生と、その不屈の信念を支えた政治哲学の原点となる戦時下の壮絶な体験を描き出していく。

2022年のフランス国内興行成績NO.1に輝いた伝記ドラマ。

「エディット・ピアフ ~愛の讃歌~」「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」のオリヴィエ・ダアン監督。

「パリ、嘘つきな恋」のエルザ・ジルベルスタインが40代以降のシモーヌ。

「スザンヌ、16歳」のレベッカ・マルデールが10〜30代のシモーヌをそれぞれ演じた。

作品情報

製作年:2021年
製作国:フランス
原題:Simone, le voyage du siècle

キャスト・監督

監督:オリヴィエ・ダアン

出演:エルザ・ジルベルスタイン、オリヴィエ・グルメ、エロディ・ブジェーズ、ジュディット・シュムラ


評価 :5/5。

感想

苦しい状況でも何か信念を持ってコツコツ進み続ける女性のたくましさ。

恵まれた日本で、普通の女性の一人である自分も、少しは信念を持って努力し続けようと思わせられた、とってもパワーのある映画でした。

映画は、最初の30分間で本題に入ります。「女性たちの悲願だった中絶法の成立」の議論。

これがこの映画の紹介のされ方として表立っているフレーズですが、内容はもっと深く、ホロコーストやあらゆる犯罪についても描かれるシーンがあります。

伝記の映画の構成として、時間軸通りに幼少期から淡々と描かれているものも多くありますが、こちらの映画は時間軸が前後して描かれています。それが波瀾万丈な人生をより強く印象づけます。

女性の政治家は、どうしてそんなにも屈強なのか、男性ばかりの政治の世界で何か成し遂げようとするそのバイタリティはどこからくるのか、そんなことを最近考えました。

この映画を見た数日前に、東京都知事選挙は2人の女性政治家のバトルだというような事をニュースで見て、女性政治家の人生を想像する中で、そう思ったのです。

家庭を持ちながら、政治の世界で戦う女性とは、どういう人物なのか、と、なぜ大変な業界にわざわざ行くのか、など。

その答えがこの映画にあるように思います。

辛い思いをした人達の中で、それでも目を瞑り乗り越え、さらにその中で最もバイタリティのある女性が、世界を変えるのだとわかりました。

映画の中には見ていて辛いシーンもあります。戦後の混乱の中のフランスです。


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