もくじ
あらすじ
19世紀前半。フランスでは恐怖政治が終焉を迎え、宮廷貴族たちが自由と享楽的な生活を謳歌していた。
詩人としての成功を夢見る田舎町の純朴な青年リュシアンは、貴族の人妻ルイーズとパリへ駆け落ちするが、世間知らずで無作法な彼は社交界で笑いものにされてしまう。
生活のため新聞記者の仕事に就いた彼は、金のために魂を売る同僚たちに影響され、当初の目的を忘れて虚飾と快楽にまみれた世界へと堕落していく。
19世紀フランスの文豪オノレ・ド・バルザックの小説「幻滅 メディア戦記」を、「偉大なるマルグリット」のグザビエ・ジャノリ監督が映画化。2022年・第47回セザール賞で作品賞を含む7部門に輝いた。
作品情報
| 製作年： | 2021年 |
|---|---|
| 製作国： | フランス |
| 原題： | Illusions perdues |
キャスト・監督
監督：グザビエ・ジャノリ
出演：バンジャマン・ボアザン、セシル・ドゥ・フランス、バンサン・ラコスト、グザビエ・ドラン
感想
ある日、フランス映画を流し見ながら家事だのをやろうと思い、こちらの映画のDVDを流し始めたのだが、目が離せなくなってしまい、結果２時間半というフランス映画にしては長めの時間、パソコンの前に張り付いてついつい見入ってしまった。
展開のスピード感、スリル感。フランスの社交界、出版業界の人間の表裏。
ドロドロの人間関係。
このドロドロ感は、昼ドラの陰鬱さではなく、ドラマで言うなら「半沢直樹」のような、富と名声と金が絡んだ、ある意味「男臭い」スキャンダル感だ。
田舎から出てきた美しい男が、都会で虚飾と快楽にまみれた世界へと堕落していく姿を描いているが、ほら見ろ、そうなった、と思いながらも、主人公を応援したくなる。
主人公のリュシアンを始めとする、異なった種類の「イケメン」俳優陣も、見逃せない。
フランスの１９世紀の「社交界」では 豪華なドレスを身につけ、扇をパタパタと仰ぎながら、オペラを鑑賞する貴族。
「なんかフランスっぽい〜。素敵な絵」 なんて思ってしまいます が、 微笑みを浮かべ会話をしながらも、心では冷笑している伯爵婦人が何を企んでいるのか・・？
田舎からパリに出てきた青年が、虚飾と快楽にまみれた世界へと堕落していく姿にはハラハラドキドキします。 この青年を取り巻く人々も、誰が味方で誰が裏切るのか？目が離せません。
このイケメンは、良い人物？それとも、あとで裏切る？？
などなど、気になるポイント満載のまま、ストーリーが進んでゆきます。
感動系の映画やコメディ映画も良いですが、たまにはこういったドラマティックでエキサイティングな映画も心の刺激になります。
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