フランス映画に興味があるけれど、どれが面白いのかわからない!フランス映画好きの方も、フランス映画初心者の方も、今日の気分で選んでみましょう。
気になる映画がありましたら、ぜひ、紹介ページを読んでみて下さい。映画クラスで扱ったフランス 映画は、レポートになっているので、フランス語のセリフも学べますよ!
もくじ
ラブ・コメディで気分転換
パリ、嘘つきな恋
公式サイトから引用 https://paris-uso.jp
ひょんなことから車椅子に座っていたプレイボーイのジョスラン。彼は偶然出会った美女・ジュリーの気を引くために「自分は車椅子生活だ」と嘘をつく。すると、嘘を信じた彼女から姉を紹介されて…。
おすすめポイント
障害が恋の足かせになるのか?など考えさせられる映画かと思いきや、ベースはコメディ。最初の20分ほどは、これ、男性が好きそうな映画だな、と思いましたが、ストーリーが展開してゆく内に、女性の気持ちに共感、そしてものすごく勇気をもらいました。
おとなの恋の測り方
美人で仕事もできる弁護士のディアーヌ。
ある日スマホをレストランに忘れたことをきっかけに、運命的に一人の男性と知り合いに。電話で話す彼はとっても優しく、ユーモアに溢れている。
初めての待ち合わせの日、彼女の前に現れたのはもちろん素敵な男性。
けれど、”かなり”背が低い、136センチの男性だった。
おすすめポイント
背の低い男性役の俳優が、ジャン・デュジャルダン。彼は本来身長180センチ以上あるのだが、この映画の中では CGにより、身長136センチと小さくなっている。
障害者を描いた映画は、どうしても悲観的な内容になりがちだが、しかしこの映画は、常に明るく、まったく悲観的にならない主人公のおかげで、とても見やすい。
モリエール恋こそ喜劇
17世紀のフランスで多くの喜劇作品を残した劇作家・モリエール。売れない俳優だった彼が喜劇王と呼ばれるようになっていくその半生をつづる伝記ドラマ。
喜劇作家モリエールの生涯で、空白となっている数カ月間を描くフィクション。
おすすめポイント
17世紀の演劇の発展や当時の社交界の駆け引きや、人間同士のドラマなど、もっと色々な軸からテーマが絡み合って、終盤に向かって徐々に回収されてゆくという、まさによくできた台本だと思った。
女性におすすめの映画
地上5センチの恋
夫に先立たれた平凡な中年女性と人気ロマンス作家のキュートな恋模様をファンタジックに綴る大人のラブ・コメディ。主演カトリーヌ・フロ
おすすめポイント
韓流スターにハマる主婦、ジャニーズJrにハマる主婦、など、何かに夢中になっている女性の可愛らしさ・・。カトリーヌ・フロが、その何とも言えない幸せ感を再現していて、見ている方も楽しい気持ちに。ただ、それだけでは終わらないのがこの映画の良いところで、日常の中のプチ幸せから、女性の強さや人生の素敵さを描いた大きなスケールに発展してゆきます。
屋根裏部屋のマリアたち
les femmes du 6ème étage
フランス人資産家とスペイン人メイドたちとの心の触れあいをハートウォーミングに描いたヒューマン・コメディ。
おすすめポイント
結末を曖昧にせず、しっかり描いている点が良い。(自分にとっては意外なラストでした。)メイド役の女性たちの軽やかさとハツラツとした感じが、最高です。女優たちの中に、しっかりマイペースに存在するファブリス・ルキーニが良い感じです。
偉大なるマルグリット
ひどい音痴にもかかわらず、人前で歌を披露することに喜びを見いだしたマダムの数奇な運命を描く悲喜劇。彼女は絶望的なほど音痴だったが、本人だけが気付いておらず…。
おすすめポイント
前半は、うん、笑える!後半になるにつれ・・この前半のコミカルさが反動となって、主人公の孤独がより悲しく感じられる。物語の時代設定は1920年ごろですが、現代にも通じる女性の気持ちの複雑さが描かれていて、笑っていいのか、悲しんでいいのか、とにかく心を動かされます。
幸せになるための恋のレシピ
オドレイ・トトゥとギョーム・カネが主演。恋愛映画かと思いきや、実は様々なテーマが絡んだ、心に染みる人間ドラマです。
おすすめポイント
オドレイ・トトゥが普通の女性(と言っていいかわからないのですが)を演じているので、アメリの不思議ちゃんのイメージ以外の彼女を見たいという方に、おすすめ。世代も環境も違う男女4名の共同生活、がこの映画のメインになるところで、老女役の女性の存在が、物語に深みを与えている。
未来よ こんにちは
L’AVENIR
パリの高校で哲学を教えているナタリーは、同じ哲学教師の夫と独立している二人の子供がいる。パリ市内に一人で暮らす母の介護に追われながらも充実した日々。
そんなある日、突然夫から、好きな人ができた、と打ち明けられる。
おすすめポイント
死ぬまで一緒だと当然思っていたのに、という主人公のセリフが印象的。
突然離婚を夫から切り出されるという展開が、一人の平凡な主婦として他人事とは思えず、最後まで見てしまった。
幸せな家庭を築き、子どもたちが独立した後の、熟年離婚と、「お一人様」としての女性の生き方を淡々と描いている。
パリの家族たち
パリで働く女たちとその家族の“幸せ探し”を描いたドラマ。フランス原題の通り「母」がテーマ。
おすすめポイント
群像劇(何人かの人物の人生がいくつかのストーリーラインになり、それが絡まって進んでゆくような物語)は、外国の映画だと少しわかりづらく感じます。(登場人物の顔が覚えられないので・・・)子どもを持つ女性は、共感できるセリフをたくさん見つけられるかも。2回見ると、この映画の良さがじんわり伝わって涙できる、そんな映画。
最高の花婿
自分たちは敬虔なカトリック教徒なのに、4人の娘たちの婿は、ユダヤ人、アラブ人、中国人、そして、コートジボワール人。色とりどりの家族に愛と平和は訪れるのか?文化やの違いを、ユーモアを交えながら描く
おすすめポイント
フランスでも大ヒット、日本でも有名な映画。フランス語の会話は、フランスの社会問題などが盛り込まれており、しかも速いので、フランス語学習の観点から言えば上級者向けだと思う。全員が主役のような存在感、それぞれのキャラクターのしっかりした色分け、個性が楽しさを倍増させている!
コメディで笑いたい!
レ・ブロンゼ 再会と友情に乾杯!
フランスでの観客動員数で上位、多くのフランス人が見たコメディ映画。
避暑地にバカンスにやってきたお騒がせな仲間たち。
27年前に出会った男女が、今度は中年になり、リゾートホテルで懐かしの大集合。相変わらず個性的な6人が繰り広げるコメディ劇。
おすすめポイント
フランス映画の”常連”俳優たち、つまり、他の映画では一人で主役を張ることが多い大物俳優たちが、物語のメインである仲良しグループの中の一人、一人として出演している。
それもそのはず、彼らは元々同じ劇団(スプランディッド)で、1978年の「レ・ブロンぜ」第1作目の大ヒットによりそれぞれが有名になって行ったのだ。
3作目だけあって、皆おじさん、おばさんになっているが、ベテラン俳優たちがおバカを本気でやるという意気込みが感じられる。
メルシィ、人生
Le Placard
冴えない中年男性ピニョン。妻子にも見捨てられた上、20年勤めた会社からクビになることを聞かされる。身投げをしようとしたところを隣の部屋の老人に助けられる。事情を聞いた老人はクビにならない方法をピニョン氏に伝授するが・・・
おすすめポイント
フレンチコメディ、だが子どもと見るのは、おすすめしない(見ればその理由がわかる!)夫婦で笑いながら見るのに最適な映画。
“フランス=ロマンティック”のイメージを持っている方は、是非この映画を見て、そのイメージをぶち壊して欲しい。
Mr.レディ Mr.マダム
La Cage aux Folles
フランスのナイトクラブのオーナー、レナートと、パートナーで店の看板女優であるアルバンはゲイのカップル。喧嘩をしながらも、長年、連れ添ってきた。
ある日レナートの息子ローランが帰省。ゲイの両親で、ナイトクラブ経営ということを相手の厳格な両親に知られては大変だと、レナートたちは普通の家族を演じるべく準備にとりかかる。
フランスで7年間も上演されていたという、ジャン・ポワレ原作の舞台劇。
おすすめポイント
序盤は、主人公の部屋の置き物や小物、しぐさや行動など、ゲイであるからこそのネタによって、とにかく細かく細かく笑かしてくれる。
そのうちに、「ゲイ映画」とか「オカマ」というところを超えて、この主人公夫婦の愛情や、人間味に惹かれてゆく。
映画が中盤を過ぎる頃には、もはや「オカマを題材とした映画」ではなく、人間ドラマとして鑑賞している。
奇人たちの晩餐会
Le Diner De Cons
出版業を営むブロシャンには密かな楽しみがあった。それはバカな人間を招待しては仲間で笑い物にするという晩餐会だ・・・
おすすめポイント
1998年の映画。今、わりと大御所になったフランスの俳優の若かりし頃(当時も既に有名だが)の姿が見られる。フランスではコメディが興行収入の上位を占めていることからも、フランス人はコメディ映画好きと言える。そんなコメディ好きのフランス人なら誰もが知っているような映画。
ニューヨーク・パリ大冒険
Les Aventures de Rabbi Jacob
ニューヨークに住む有名なラビが、パリに向かう。ユダヤ教徒の風俗を風刺した喜劇。1973年フランスでの興行収入第一位の映画。
おすすめポイント
フランスのコメディ王ルイ・ド・フィネス主演。フランスでは、彼の出演作品はTVで何度も放送されているそうで、若者もその名前を知っている超有名コメディ俳優。この時代にこの風刺は、どう受けとめられたのだろうかという観点で見るのも面白い。
おかしなおかしな訪問者
中世の騎士が現代にタイムスリップして起こすドタバタ・コメディ。西暦1123年のフランスに住む騎士ゴットフロワは、お世継ぎの父上を誤って殺してしまう
おすすめポイント
ジャン・レノは、日本人にとっては大ヒットした映画「レオン」のイメージが強く、クールでかっこいい役が多いのではと思っている方がいたら、是非こちらの映画を見て欲しい。タイムスリップ物はいくつかの定番の笑いがあるが、それでも必ず笑ってしまう。
シンク・オア・スイム
Le Grand Bain
人生の折り返し地点を過ぎ、家庭、仕事、将来 etc で生き悩む8人のおじさんたちが、プールを舞台にイチかバチかの再起に挑む姿を描いたヒューマンドラマ。
おすすめポイント
本国フランスで動員400万人突破の大ヒットを記録。「ウォーターボーイズ」のおじさんバージョンとも言える。
見ている側が脱力するほど、時にはかわいそうになるほど、冴えない人生を生きている中年たち。そのおじさんたちが、シンクロに真剣に取り組む物語。おじさん(・・でなく、フランスの誇るベテラン俳優たち)の個性も見どころ。
ルビー&カンタン
TAIS TOI!
おしゃべりが過ぎてもめ事の絶えない男カンタンと寡黙な男ルビー。そんな対称的な2人は刑務所の中で出会った。自分のおしゃべりを黙って聞いてくれるルビーをカンタンは一方的に親友と決めつけ、彼の後をどこまでもつけ回すように。
赤ちゃんの逆襲
恨みを抱いていた相手の赤ちゃんとして生まれ変わってしまった男が、赤ちゃんとして復讐を測る、ブラックコメディ。
建築会社の社長・ヴァンサン・ポレルには、もうすぐ初めての息子が生まれる。
そんなポレルの会社に、ある日建築家を夢みる冴えない絵描きシモンが現れ、自分の作品のアイデアを盗作したと抗議。
それを追い返し、車で妻の出産する病院へ向かうポレルだが、そこに飛び出したシモンを跳ねてしまう。そしてシモンの魂は、まさに今この世に生まれるポレルの赤ちゃんの体の中へ・・・。
おすすめポイント
大人向けのコメディ。夫婦で笑いながら見るタイプの作品。ただし、ファミリー向けではない。
フランスのコメディ映画「奇人たちの晩餐会」そして「レ・ブロンゼ」と同様に、またしてもティエリー・レルミットが金持ちの社長役で、周りの人間に翻弄される姿で笑わせてくれる。
笑って見られるシーンが多いが、性的な描写も出てくるので、R-15作品となっている。
歴史/戦争を知る
パリよ、永遠に
ヒトラーがパリ破壊工作をする寸前だったという史実。フランスや世界の歴史を変えた人物の熱意に胸を打たれました。
おすすめポイント
歴史に興味のある人にとっては、何回も観たい映画になることだろう。逆に、フランスの歴史に1ミリも興味のない方は、楽しめないかもしれない。ほとんどが、パリのホテルの一室でのシーン、1対1の交渉の会話。観ているのは一箇所だが、観ている者の心の中は、世界と時代を巡って激しく移動する、そんな感じ。
バティニョールおじさん
(Monsieur Batignole)
1942年、ナチス占領下のパリ。ドイツ軍はユダヤ人検挙の協力をフランス国民に要求していた。肉屋を営むバティニョールは、ナチス支持者の娘婿が隣家のユダヤ人、バーンスタイン一家を密告したことから図らずもナチスに協力してしまう。
おすすめポイント
第二次世界大戦では、フランスはドイツに侵略され、ユダヤ人検挙にも協力したという背景がある。それを重大な歴史的な事実と認識し、この時代を描いたフランス映画はわりと目にする。子どもが戦争に巻き込まれている様子は胸が痛くなるが、最後に希望が見えるのがこの映画の良いところ。
フェアウェル さらば悲しみのスパイ
ソビエト連邦を崩壊させたきっかけの一つともいわれる実在のスパイ事件“フェアウェル事件”を映画化したヒューマン・サスペンス。
おすすめポイント
ロシア語と、フランス語と、英語で構成されている映画。スパイ物は怖い。しかも、本当にあった出来事ともなると、人間の恐ろしさと残忍さを感じ、ゾッとする。そして、スパイ界ならでは(?)の、えっ、この人が?そうだったの??というどんでん返し的なラストも、衝撃的。
サラの鍵
(Elle s’appelait Sarah)
ナチス占領下のパリ。ユダヤ人一斉検挙によってヴェルディヴに連れてこられた少女サラ。それから60年後。パリに暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリアは、アウシュヴィッツに送られた家族を取材するうちに、かつて自分のアパートで起こった悲劇を知る。
おすすめポイント
一度見たら忘れられない映画です。
ピエロの赤い鼻
田舎町に住む少年リュシアンは、毎週日曜にピエロに扮し皆を笑わせる父親ジャックを恥ずかしく思っていた。
ある日、ジャックの古い友人から、父親がピエロを演じ続ける理由を聞くことになる。
それは10年前、第二次大戦ドイツ占領下のフランスでの、悲しい出来事がきっかけであった。
おすすめポイント
明日には処刑されてしまうかもしれない、4人のフランス人同士の会話。
空腹、疲労、極限状態。その中での静かな会話。
そしてドイツ兵との交流。そこに生まれる、敵味方を超えた、人間としての心の通い合い。有名俳優の競演も見どころ。人間ドラマ。
最初の人間
le premier homme
文学的な香りのする作品です。カミュの伝記のようなストーリー。
主には母親への愛情、複雑な気持ちが描かれているように感じました。
そして、アルジェリアとフランスの政治的な背景はそれほど詳しくは知らない方も、興味深く見ることが出来る映画かと思います。
ファンタジックな世界で現実逃避
ぼくを探しに
ATTILA MARCEL
両親を失ったショックで言葉を話せない青年・ポール。ある日、彼はプルーストというマダムと出会い、失われた記憶を呼び戻す不思議なハーブティーを勧められる。
おすすめポイント
こういう映画、日本にあるでしょうか?とっても不思議な世界観で、しかし非現実的という枠から何か飛び出して、胸に突き刺さってくるような映画。
ディリリとパリの時間旅行
ベル・エポックの時代のパリ。大人向け、社会派のCGアニメ。少女ディリリが大人の助けを得ながら、悪と立ち向かう。
おすすめポイント
アニメと思って侮るなかれ、大人でも充分に楽しめます。パリの景色のCGも美しい。フランスの有名人、ベルエポック時代の芸術家たちが登場し、少女ディリリと関わりを持ちながらストーリーが展開しますので、アートや歴史好きの方は玉手箱を順番に開けてゆくような楽しみ方ができます。
神様メール
Le tout nouveau testament
神様は、ブリュッセルのアパートに住んでいて、人間界を一つのパソコンによって支配している。人間たちに起こるちょっとした不幸は、実は神様の暇つぶしだった・・・。
そんな意地悪な「神様」の娘が父親に反発し、人間たちに余命を知らせるメールを送ってしまう・・・。
おすすめポイント
なんか心の中がモヤモヤしていたときこの映画を見て、自分ではどうしようもないこともあるんだよなって思いました。ファンタジックな内容で、ありえない設定ではありますが、良い現実逃避となり、心を軽くしてくれるのが、ファンタジーの良いところ。
遥かな町へ
Quartier Lointain
ある日、電車を乗り違えて降り立ったのは、もう長い間帰っていない故郷だった。母の墓参りをしたところで目眩に襲われ、気が付くと、1967年にタイムスリップし、記憶は中年の自分のまま、少年時代の自身へ姿が変わっていた。
生前の母、可愛い妹と飼い犬。かつての幸せな家族との生活を楽しむトマ。
しかしこの数日後には、父は失踪するはずなのだ。父の失踪以後、母は精神を病み、若くして亡くなるのだ。
トマは、過去を変えることができるのか。
祖母から聞く両親の秘密、過去の出来事とは。
おすすめポイント
“真面目に生きてきたが自分の意志じゃない。手遅れになる前に、やり直したい… ”
父の失踪の理由。なぜ、幸せな家庭、愛する家族を突然捨てたのか。
今映画の内容を今思い出すだけで、ギュッと心が締め付けられるよう。けれど、決して悲しいだけで終わらない映画。
アズールとアスマール
Azur et Asmar
まるで兄弟のように育てられた、青い瞳のアズールと黒い瞳のアスマール。
2人には身分の差があったが、同じ乳母に兄弟のように育てられた。しかしある日、領主であるアズールの父により、離れ離れに。
領主の子アズールは青年となり、一方アスマールは、アズールのかつての乳母で、アスマールにとっては母であるジェナヌと共に、海を渡りイスラムの国で富豪になっていた。
おすすめポイント
この映画を見終えたとき、将来自分の子どもに絶対に見せたいと強く思いました。
青い目のアズール、白人。
黒い目のアスマール、イスラム系人種。
2人には身分の差があったが、同じ乳母に兄弟のように育てられた。領主であるアズールの父により、離れ離れになってしまった二人が、今度はイスラムの国で再会する。
異なった人種や民族に対する偏見を、子どもにもわかりやすくしっかりと描き、そしてさらに、個人と個人との繋がりがその偏見を超えた友情になるのだということが、メッセージとして伝わってきます。
人間ドラマをじっくりと
最強のふたり
(Intouchables)
主演2人の演技が世界中で絶賛された感動のヒューマン・コメディ。 実話を基に、首から下が麻痺した大富豪と、その介護人となった黒人青年が真の友情を育んでいく姿を感動的に綴る。
おすすめポイント
フランスでも大ヒットした映画。その理由は、なんと言ってもこの感動的なストーリーには、モデルがいる、実話をもとにしている、という点でしょう。二人の俳優の演技も評価されています。
コーラス
世界的指揮者のピエール・モランジュは母の葬儀のため帰郷した際、子ども時代の友人ペピノから一冊の日記を手渡される。 それは彼の当時の音楽教師クレマン・マチューが遺した形見だった。
おすすめポイント
天使の歌声を持つ少年の演技力と美声が、見どころ。教師役に、その演技力に定評のあるジェラール・ジュニョ。教師が音楽の力で、子どもの心を開いてゆくという映画は世界中にいくつもありますが、その中でも間違いなくおすすめの映画です。
グレート・デイズ 夢に挑んだ父と子
車いすの生活をおくる17歳のジュリアン。
ある日ジュリアンは、父にとんでもない提案を突きつける。
「父さんと、アイアンマンレースに出たい。」
2人がコンビを組んで、トライアスロンに挑戦する。
フランスで公開されるや、大ヒットした感動の映画。
おすすめポイント
「父と子」の関わりを描いたストーリーとして、見応えのあるものだと思う。
そういう意味では、車椅子括りとして「最強のふたり」と並べる必要もないし、どちらが感動的かを比べる必要もない。
息子と関わるのが下手な頑固な父親は、障害者の親でなくてもいるし、とても優しいが少々過保護な母親も、どこにだって、いる。
自分自身は、子を持つ一人の親としてこの映画を見て、見て良かったと思える。きっとそのように感じる方が、たくさんいるだろう。
ボヴァリー夫人とパン屋
小説と現実を混同する男が巻き起こす、ユーモア溢れる官能ファンタジー。イギリスの絵本作家ポージー・シモンズが、フランスの文豪ギュスターヴ・フローベールの代表作「ボヴァリー夫人」を題材にした著書を実写化
おすすめポイント
文学、エロス、コメディなど少しずつ、美味しい要素がうまーくミックスされているような映画。観ている最中は、まるでその場にいるかのようにドキドキハラハラするのに、観終わった後は良い意味でしっかり現実に戻してくれる、後味の良い作品。
幸せはシャンソニア劇場から
faubourg 36
1936年のパリを舞台に、不況で閉館に追い込まれたミュージック・ホールの再建に尽力する人々の心温まる物語をノスタルジックに綴る音楽人情ストーリー。
おすすめポイント
ハリウッドのミュージカル映画の要素がありつつも、ミュージカル映画に括れないほどの広がりがあります。戦争、政治闘争、親子関係、恋愛・・・など、様々な要素がものすごく散りばめられています。
ボン・ヴォヤージュ 運命の36時間
Bon voyage
1940年、ドイツ軍によりパリ陥落、激動の時代。
ある大雨の晩、美しき女優ヴィヴィアンヌ(イザベル・アジャーニ)は、しつこくつきまとう男、アルペルを誤って殺してしまう。
幼なじみのオジェ(グレゴリ・デランジェール)に助けを求めるが、遺体を運ぶ途中に事故を起こし、オジェは殺人犯として逮捕される。
数ヶ月後の6月14日、パリが陥落。
フランス政府と民衆がボルドーへ疎開に向かう中、ヴィヴィアンヌも愛人となった大臣ボーフォール(ジェラール・ドパルデュー)の権力を利用してパリを脱出するが・・・
おすすめポイント
この時代の、政府関係者の混乱の様子、裕福なブルジョア階級の人々の図々しさや人間らしさ。
危機的な状況では人間というものの根本的な汚さや弱さが浮き彫りになるのだということがわかります。
映画はフィクションですが、本当にこのようなことがあっただろうと思いながら鑑賞できるこちらのような映画は、エンターテイメントを楽しむと共に、歴史の勉強もできる、お得な映画でもあります。
パリの風景が出てくる映画
間奏曲はパリで
フランスの大女優、イザベル・ユペール主演。ノルマンディで農場を営む夫婦は、穏やかで平凡な毎日を送っていた。ある日、隣家のパーティーで魅力的なパリジャン・スタンと出会う。妻・ブリジットは彼を追いかけてパリへ・・・
おすすめポイント
不倫をこれだけ前向きに、爽やかに、描いているのは、フランス映画だからこそ。倫理観は置いておき、歳をとっても、ちょっと冒険や恋をしてみたいとなんとなく勇気を与えられる。主演女優のチャーミングさが故でしょう。
アメリ
Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulain
アメリは22歳になった今でも、モンマルトルのカフェで働き、周りの人々を観察しては自分の想像の中の世界で生き、楽しんでいた。そんなアメリにある日、人生を帰る出来事が・・・。
おすすめポイント
おすすめするまでもなく、多くの人が既に観た映画でしょう。改めて見直してみて、何故あんなにヒットしたのか、探ってみるのも一つの見方です。
タイピスト
Populaire
50~60年代名作へのオマージュをちりばめたスポ根ラブコメ。フランス映画祭で観客賞を獲得した映画。 1950年代のフランスを舞台としている。
おすすめポイント
お洒落なフランスを眺めたい方には、こちらの映画をおすすめ。当時のファッションや、風景、クラシックカーなど、60年台のフランスの雰囲気を堪能できる。女性むきの映画と思いきや、スポ根&サクセスストーリーという面では男性にも受け入れられるだろう。
モンテーニュ通りのカフェ
パリに実在する名門カフェを舞台に、店に集う人々の様々な人生模様を軽妙な会話劇で描き出す人情ストーリー。
おすすめポイント
よくありそうな設定ではあります。同じカフェを交差する人々の人生。軽ーい恋愛ものだと思い見始めましたが、年配の登場人物がこの映画に良い具合に深みを持たせていて、最終的には、「自分の人生を考える」というテーマに辿り着きます。恋愛、家族愛、自分の好きなモノへの愛、など、日本人にとってのフランスのイメージである”愛”もしっかり描かれていて、満足感のある映画。
冬時間のパリ
Doubles vies
紙からデジタルへ、テクノロジーの進化と共に変化を迫られるパリの出版業界。
敏腕編集者のアランも、現代化に順応しようとするがどうしても割り切れない。
アランが最近出版を断ったのは、自分の恋愛体験をありのままに書きすぎて炎上する小説家レオナール。しかし実は、レオナールはアランの妻で女優のセレナと秘密の関係にある。
そしてアランも、デジタル化担当の部下と不倫の関係にあった。
おすすめポイント
ネットによる時代の変化の議論と、夫婦・不倫などがメインテーマになって物語は進みます。
不倫を描いているのに、不思議と嫌な感じがせずさらっとしているのは、フランス映画のなせる技なのでしょうか。
秘密の関係を打ち明けるシーンは、この映画の一つの見どころです。
ものすごく大きな事件があるわけでもなく、ドラマティックなBGMが流れて涙を誘うわけでもなく、静かな映画です。
しかし、会話一つ一つが文学的で、目が(というか耳が)離せません。セリフ一つ一つを聞き逃したくない、という思いです。
移民・人種問題
もう一人の息子
自分の子だと思って愛情深く育てていた子が、実は自分の国を奪った民族の子だった。子どもの取り違えがテーマ。親として子として心に響く作品。
ル・アーヴルの靴みがき
ひょんなことから不法移民のアフリカ人少年と出会った老人が、彼を救うべく奔走する姿を優しい眼差しで綴る。
君を想って海をゆく
(Welcome)
恋人に会うため、ドーバー海峡を泳いで渡る決意をしたクルド難民の少年と、彼に泳ぎの指導をすることになったフランス人中年男性が次第に心を通わせていく。
フランスの社会問題
レ・ミゼラブル
LES MISERABLES
フランス社会の現実をありのままに描く、世界に衝撃を与えた社会派映画。
フランスパリ郊外のモンフェルメイユは、ヴィクトル・ユーゴーの小説「レ・ミゼラブル」の舞台として知られている。
そこには低所得者や移民たち、前科者たちが多く暮らしている。
そんな町に新たに配属になった警察官のステファン。犯罪防止班の同僚たちに連れられ、この町の現実を目の当たりにする。
そんなある日、ひとりの少年が引き起こした盗難事件が、大人を巻き込む悲劇へと発展してゆく・・・
おすすめポイント
誰が悪なのか?誰が悪いのか?誰をどうすれば、この町の治安問題が解決するのか?わからなくなる。
町のギャングの派閥争いも、タバコを吸う未成年も、盗撮をする少年も、一見傍若無人に振る舞う警察も、皆が悪でなく、正義でなく。
その答えは、映画の最後にメッセージとして現れる。
悪い者は誰もいない。環境が悪をつくるのだ。
フランス、幸せのメソッド
(Ma part du gâteau)
4人の子持ちの貧しい主婦が、やり手の株ブローカー金持ち独身男性の家政婦になる。主人公のキャラクター、頭の良さ、サバサバした性格が、見ていて気持ちが良い。
おすすめポイント
3分の2くらいまでは、ものすごっく楽しんで見ていましたが、ラストがイマイチかと思いました。フランスの童話もハッピーエンドでないものが多いそうですが、フランス映画もスッキリとしないものが多くあります。
サンドラの週末
体調不良から休職していたサンドラは、ようやく復職できた矢先の金曜日に、上司から解雇を言い渡される。解雇を免れる方法は、16人の同僚の過半数がボーナスを諦めることだった…。
マリオン・コティヤールのファンの方にはおすすめ。結局先が気になって、見始めたらついつい最後まで観てしまったのですが、振り返ってみると、映画にするほどの壮大なストーリーではないかも?とも思いました。
カトリーヌ・ドヌーヴ!
しあわせの雨傘
POTICHE
カトリーヌ・ドヌーヴが衝撃的なジャージ姿を披露したハートフルコメディ。ブルジョア主婦・スザンヌは、優雅な生活を送っていた。そんな折、雨傘工場を経営する夫が病に倒れ、工場の運営を任される。
おすすめポイント
女性が社会的に活躍しやすい風潮になる前の時代の、サクセスストーリー。主演がカトリーヌ・ドヌーヴ じゃなかったら、この物語が与えてくれるパワーが半減していたように思う。それほど、役と女優の存在感がマッチしている。
8人の女たち
Huit Femmes
フランスの有名な女優が大共演、一度に眺める事ができる。ミュージカルっぽいシーンも。メイドのルイーズが、一家の主マルセルの部屋へ朝食を持っていくと、彼はナイフで背中を刺され死んでいた。雪で外部との連絡を完全に絶たれた8人の女たち。
おすすめポイント
観ている間は楽しいけれども、あー面白かった、で終わる映画と、観終わった後も感動が胸に残る映画ある。この映画は、観ている間のエンターテイメントとしての楽しみ、つまり前者であるが、ただし、画面から溢れんばかりの女優の魅力に心を打たれ、観終わった後には女優たちのことで頭がいっぱいになる。
隠された日記
Mères et filles
医師の母(カトリーヌ・ドヌーヴ)とは昔からそりが合わず、再会しても二人の間にはどこかぎすぎすした空気が漂っていた。偶然みつけた祖母の日記。そこに隠された、家族の秘密とは・・・?
おすすめポイント
先が気になって、秘密が何かを知りたくて一気に観てしまうタイプの作品。カトリーヌ・ドヌーヴ 出演などの謳い文句がなくても、ストーリー自体に面白さがあるので、おすすめ。
クリスマス・ストーリー
母の病気をきっかけに、バラバラだった家族が、久々の再会を果たすのだが…。なかなかうまくいかない家族のモヤモヤ。
おすすめポイント
この映画で言いたかったことが、イマイチわからなかったのだが、何故かラストシーンが心に残ってしまった作品。タイトルから、クリスマスに観るのにぴったりなハートフルなお話を期待したが、そうでもないのでご注意を。
モン・パリ
男性が妊娠?!コメディ映画。カトリーヌ・ドヌーヴの美しい姿。彼女の働く美容室に訪れる女性客のファッションも可愛くポップ。
おすすめポイント
子どもを産んで、育てた、または現在育てている女性にしかわからないことがある。現代では、子育ての大変さをしっかり説明してくれている本などが多くあり、また科学的な視点からも子育て自体の理解が進んでいるので助かるが、それがない時代はどうやって、子育て中や妊娠中の女性の気持ちを理解できただろうか。
この映画は、そんな女性の思いを風刺を込めて、誰にでも楽しめるコメディで表現したのかも?という見方もある。
文学作品/ヌーヴェルヴァーグ
終電車
フランソワ・トリュフォーとカトリーヌ・ドヌーヴ が恋仲だった頃の作品。1980年ごろなので、彼の作品としては後半。セザール賞の作品賞と監督賞を受賞した。
大人は判ってくれない
嫌な大人ばかり出てくるので、見ていて辛い。少年の孤独と低所得世帯の環境の悪さ。
ボヴァリー夫人
Madame Bovary
19世紀を代表するフランス文学のひとつであるグスターヴ・フローベル原作の『ボヴァリー夫人』の映画化。
田舎娘エマ(イザベル・ユペール)は父と2人で暮らしていた。
町医者のシャルル(ジャン・フランソワ・バルメール)と出会ったエマは、ロマンスへの熱望と贅沢への憧れから、結婚する。しかし、仕事一筋の夫との生活はしだいに退屈なものになっていき・・・
おすすめポイント
主人公のボヴァリー夫人は、恵まれた環境にあるにも関わらず、日常に退屈を感じ、冒険し、浪費する。マリーアントワネットを彷彿とさせる。
当時の人々は、特にその時代の女性は、なかなか自分は体験できないこのボヴァリー夫人の冒険を、ワクワクドキドキして読んだに違いない。
王妃マルゴ
LA REINE MARGOT
宗教革命に揺れる動乱の16世紀フランスの宮廷を舞台に、「アデルの恋の物語」のアジャーニが、愛に生きた女--王妃マルゴを演じた一大ラブ・ロマンス。原作はA・デュマの同名小説
おすすめポイント
豪華俳優陣の共演。ですが、エンターテイメントとしては、混沌としていて楽しめません。ただし、フランスの文学を知ることや、フランスの歴史的史実を知ることを目的とするならば、この映画は大いに役立ちます。
実在の人物がモデルの話
世界でひとつの金メダル
フランスの著名な馬術選手ピエール・デュランの実話。弁護士としてのキャリアを捨て障害飛越競技の選手となった彼が、暴れ馬のジャップルーと共にオリンピック出場を目指して奮闘する
おすすめポイント
フランスについて、知らないことがたくさんあり、そしてその一つを、映画で知ることができるなら、それはとても良い映画だ。さらにその映画自体が、楽しめるものであれば、最高である。
不機嫌なママにメルシィ
エキサイティング、少し刺激的。最後には何だか温かい気持ちになる。本人はゲイだと思っていない、ゲイの青年が主人公。ラストに訪れる、ママへの衝撃の告白とは!?
おすすめポイント
ギョーム・ガリエンヌという俳優の、自伝的映画。
最後のマイ・ウェイ
フランク・シナトラの名曲『マイ・ウェイ』の原曲となるシャンソンの作者でもあり、フランスで絶大な人気を誇ったポップ・ミュージシャン、クロード・フランソワの栄光と実像
ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
この時代の女性の自己実現の難しさ。フランス、ルイ14世の時代の王室。モーツァルトの姉、ナンネルの、身分を超えた恋。
シスタースマイル ドミニクの歌
sœur sourire
60年代に世界中で大ヒットした名曲『ドミニク』を歌ったジャニーヌ・デッケルスの激動の人生を映画化した音楽伝記ドラマ。主演は「モンテーニュ通りのカフェ」のセシル・ドゥ・フランス
おすすめポイント
実際にいた人物のお話は、なかなかエンターテイメントにし辛い。それは事実に忠実であればあるほどだ。こちらの映画も、”芸能界天国地獄物語” の一つであるが故に、物語後半になるに連れて、気分が落ち込むかもしれません。
サスペンスでドキドキ!
9人の翻訳家 囚われたベストセラー
Les traducteurs
世界的ベストセラー3部作、完結編の翻訳のために、各国から翻訳家が集められた。
彼ら9人は2カ月間、地下のシェルターに隔離され、翻訳作業に取り掛かる。
機密であるはずの小説の内容がどこかから流出し、24時間以内に大金を支払わなければ、インターネットで世界中に公表するという脅しのメールだった。
おすすめポイント
サスペンス映画は、「誰が犯人か?」または「なぜ?」ということに終始して、まぁまぁ楽しめるが内容が薄っぺらくなりがちな映画も中にはある。
しかしこちらの「9人の翻訳家」については、登場人物に魅力があり、そのセリフに共感できるものを感じるので、心が揺さぶられ、切なく心に残る。
午後8時の訪問者
La Fille inconnue
あの時、ドアを開けていれば・・・こんな思いを主人公が抱き、そしてその思いをまた見ている私たちも抱きながら、真相を知りたくて続きを見てしまう・・・そんな映画です。
隠された日記
Mères et filles
医師の母(カトリーヌ・ドヌーヴ)とは昔からそりが合わず、再会しても二人の間にはどこかぎすぎすした空気が漂っていた。
偶然みつけた祖母の日記。そこに隠された、家族の秘密とは・・・?
スイミング・プール
SWIMMING POOL
創作活動に行き詰まっていたイギリスの女流ミステリー作家サラはある夏の日、出版社社長ジョンの勧めで南仏の彼の別荘を訪れる。そこで出会ったジュリーの若さと妖艶な振る舞いに強い刺激を受け、いつしか彼女をモデルに物語を紡ぎ始めるのだった…。
おすすめポイント
フランソワ・オゾンのミステリー。最後のシーンへの理解が難しかったが、それはどうやらフランス映画の特徴の一つのようです。(討論好きのフランス人は、曖昧なラストについて討論したがる一面があるとのこと)
と言いながら、やはり心に残る映画だった。
フランスの田舎の風景
プロヴァンスの休日
Avis de mistral
会ったことのない祖父に会うため、プロヴァンスを訪れた3兄弟。祖父は頑固で気難しい人だったが、孫たちと夏を過ごすうちに笑顔と優しさを取り戻していく。ジャン・レノ主演
おすすめポイント
ジャンレノがおじいちゃん役。ジャンレノと、子役のコラボ、それだけで最高です。
画家と庭師とカンパーニュ
Dialogue avec mon jardinier
画家はカンパーニュ(フランス語で「田舎」の意)に戻ってきた。
両親が亡くなって荒れ放題だった庭の手入れをしてくれる庭師を募集したところ、現れたのは偶然にも小学校時代のいたずら仲間だった。
おかえり、ブルゴーニュへ
Ce qui nous lie
フランス・ブルゴーニュ地方のワイン生産者=ドメーヌの家の長男として生まれ育ったジャンは、父親が末期の状態であることを知り、10年ぶりに故郷ブルゴーニュへ戻ってくる。
おすすめポイント
昔は、フランスでは子どもの頃からワインを飲んでいた、という、日本人にとってはびっくりな事実が、実は全く驚くことでないという理由が、この映画を観ると自然にわかる。
ワイン好きの方は必見の映画。
ブルゴーニュで会いましょう
ブルゴーニュ地方で生まれ育ったシャリルは20歳で故郷を離れ、高名なワイン評論家となっていた。ある日、彼は父の営むワイナリーが買収寸前と知り、久々に実家に戻るが…。
愛と宿命の泉
Jean de Florette
1920年代のフランス、プロヴァンス地方。 兵役を終えて帰って来たウゴラン・スベラン。泉を巡る、まさに愛と憎しみと、復讐の物語。
おすすめポイント
とにかく、長い。長編、超大作。雨の日に、カーテンを閉めて、ソファから動かなくてもいいくらいのお菓子をテーブルに用意してから、じっくり観ることをおすすめします。
子どもが主人公!
マルセルの夏
La gloire de mon père
フランスの国民的作家、マルセル・パニョルの少年時代の物語。
子ども時代にしかなかったもの、大人になったら失われてしまう、2度と戻ってこない家族との時間や、思い出、両親への感情が丁寧に描かれている。
マルセルのお城
Le chateau de ma mère
『プロヴァンス物語 マルセルの夏』の続編。
美しいプロヴァンスの景色を背景に、マルセルの初恋、友人との別れ、そして優しい母への想いを綴った感動作。
プチ・ニコラ
Le Petit Nicolas
フランスで50年以上愛され続けている国民的絵本「プチ・ニコラ」
こちらはその映画版で、ニコラ少年がその仲間と繰り広げる大騒動が描かれる。
「弟が生まれたら、僕は捨てられちゃうんだ・・・」
ニコラの可愛らしい勘違いから始まる、大作戦の数々に、あなたも笑顔になること間違いなし。
古き良き60年代のフランスが舞台。
フランスの思い出
LE GRAND CHEMIN
田舎での不安な長い夏休みが始まった。預かり先のプロとマルセルの夫婦には何か隠された事情がありそうだし、隣の家のオマセな娘、マルティーヌの両親やマルティーヌ自身、姉の恋人にも何か辛いわけがありそうだ・・・。
コーラス
LES CHORISTES/CHORISTS
音楽教師マチューは、反抗的な生徒達に悩まされつつも、自分の経験を生かし音楽を教え始める。主役の少年を演じるのは、実際にサン・マルク少年少女合唱団のソリストを務める13歳のジャン=バティスト・モニエ。
音楽が心に響き、歌声に心を動かされます。
100歳の少年と12通の手紙
Oscer et la dame rose
小さな少年が、これからまもなくして自分が死ぬんだということを、自分の両親よりも遥かにしっかりと受け止めている姿が健気です。涙を誘う映画ではありますが、決して重たい映画ではありません。
グッバイ・サマー
女の子のような容姿でクラスメイトから馬鹿にされているダニエル。目立ちたがり屋で変わり者の転校生テオと意気投合した彼は、息苦しい毎日から脱出するため、ある計画を思いつく。
キリスト教に関する映画
神々と男たち
「バスの中で孫が殺された。ヘジャブをしてなかったからだ。」アルジェリアで起きた武装イスラム集団によるフランス人修道士誘拐・殺害事件
アヴリルの恋
修道院で育ち、2週間の断食で篭るはずだったアヴリルが外の世界へ。宗教、戒律、人生、恋、親子愛、性・・・様々な要素が絡むストーリー。
少し切ないお話でしんみり
ずっとあなたを愛してる
謎めいていて無愛想な姉が、なぜ自分の子を殺したのか、という理由が知りたくて、淡々としたストーリー展開でも、見続けてしまう。
92歳のパリジェンヌ
La dernière leçon
マドレーヌは92歳の誕生日に
「2カ月後の10月17日に私は逝きます」と宣言し、祝いに集まった家族たちを驚かせる。
周囲に迷惑をかける前に人生に幕を下ろしたいという、マドレーヌの揺らぐことのない意思、それを認めるか認めないか・・家族の葛藤を描く。
フランスに波紋を巻き起こした実話。
おすすめポイント
2018年のオランダでは、6126人が安楽死で亡くなった
医療が発達して、寿命がどんどん延びている今、自分らしくいられなくなっても、それでも生き続けることが幸せなのか?
実話を基にしているので、静かなストーリー展開にもふつふつとした人間の感情・パワーが感じられる。
誰もに必ず訪れる「老い」を描いた映画、大変リアルである。
アムール、愛の法廷
厳格で人間味のない裁判官と恐れられるミシェル。
法廷では、娘を殺した父親の裁判が始まる。
かつて思いを寄せていた女医・ディットが、偶然、この裁判の陪審員に選出され、動揺するミシェル。
そんな中、裁判は進み、被告側、原告側の証人が次々と証言してゆく。果たして、真実はどこにあるのか。
ベネツィア国際映画祭で脚本賞と男優賞を受賞した作品。
好みが分かれる独特な映画
※あくまで個人的な好みによるものです。
ディスコ
Disco
40歳の中年の男たちがダンスコンテストに挑戦する中年青春コメディ。
ディスコミュージックが懐かしい、と感じる方達には、こちらの映画は高評価のようだ。曲と雰囲気だけで、楽しめるのかもしれない。
セラフィーヌの庭
フランスに実在した素朴派の女性画家セラフィーヌ・ルイの生涯。画家セラフィーヌのファンならば、楽しめると思います。
夕映えの道
老いというテーマで、頑固な老女の日常生活に入り込んだキャリアウーマンを主人公に描かれます。この映画をみて、祖母のことを思い出しました。
ミスフランスになりたい
男であることを隠してミス・コンテストに挑戦する青年の葛藤と成長を描くコメディ・ドラマ。実際にパリでジェンダーレスモデルとして活躍するアレクサンドル・ヴェテールが主演。
ムッシュカステラの恋
中堅企業のカステラ社長。有能な経営コンサルタントにも、ボディガードにも目障りな存在として扱われる。
長年連れ添っている妻も夫より愛犬にご執心。そんなカステラ社長が、英語教師のクララに恋をする。
群像劇。たくさんの登場人物がたくさんの人生を紡ぐからこそ、最後に感動を呼ぶものだが、一生懸命見ていないと、ついてゆけなくなる。
いかがでしたか?
フランス映画に、勇気や感動をもらうことがたくさんあります。
また日本人から見た、フランス人の、意外な一面がみえてきます。
もっともっと心に残るフランス映画を、発掘し続けてゆきます!