もくじ
あらすじ
ニューヨークに住む有名なラビが、パリに向かう。
同じ頃、パリ郊外の田園地帯で、工場主でカトリック教徒、保守的でレイシスト(差別主義者)のヴィクトール・ピヴェールは、娘のアントワネットの結婚式を祝うため、雇用する運転手サロモンに運転させた自分の車に乗っていた。
カトリックとユダヤ教徒の習慣の違いによって、ピヴェールは様々なドタバタ劇を繰り広げる。
アラブの某国の革命家スリマーヌ、即決裁判で死刑を言い渡す首領のファレス、などなど、個性的な登場人物が笑わせてくれる。
作品情報
製作・公開:1973年にフランス公開
製作国:フランス
原題:Les Aventures de Rabbi Jacob
キャスト・監督
- 監督 – ジェラール・ウーリー
- 第2チーム監督 – ジェラール・ベスナール
出演者:ルイ・ド・フュネス、スージー・ドレール、ダリオ、
感想
1973年のフランス映画ですが、毎年のようにフランスのテレビで放映されているので、多くのフランスの若者もこの映画を知っているそうです。
ドタバタコメディなので、例えば「志村けんさん」のお笑いのような世界観でしょうか。思い切り笑いたい時に見るのがおすすめです。
セリフからフランス語を学ぼう
ルイ・ド・フィネス演じる主人公のピヴェールは、少々?差別主義的な考え方の持ち主。
肌の色の違う人種にとても敏感に反応するシーンが、最初の方のシーンで出てきます。
現在はこういった発言をする人は少ないと思います。
でも、昔は富裕層のフランス人は、白人しかいない地域に暮らすことが多かったので、他の肌の色の人たちを見慣れていなかったのです。
道中で結婚式に出くわすシーンにて。
Elle est noire!
彼女は黒人だ
Elle est même pas café au lait .
彼女はカフェオレでもない
この「カフェオレ」の意味がわかりますか?
カフェオレは、黒と白の中間、ミックスした色、つまり、茶色い肌の人のことを言っています。
こちらは差別表現ではなく、普通に使われているそうです。
リアルな会話からの、使えそうなフレーズですね。
次は、 主人公ピヴェールが、渋滞している道路で、イライラしながらナンバープレートを見ているシーン
Maintenant, on est derrière un belge.
(今度はベルギー人の後ろだ!)
maintenant(今)
「マンテノン」
発音するときは、音節が2つが正しいです。
「テ」があまり強くならないようにすると、ネイティヴっぽくなりますよ。
主人公は、少しレイシスト(差別主義者)。
ストーリーの中では、それが面白可笑しくコメディ調に描かれています。
Regardez!
Un Suisse et un Allemand.
(みて、スイスとドイツだ!)
スイス車と、ドイツ車を見て言います。
On n’est plus en France ici.
(ここはもうフランスじゃない!)
ナンバープレートが、スイスやドイツ、ベルギーからばかりなので、外国人のことが好きではない主人公ピヴェールは、嘆いています。
現在、移民の問題がニュースでも報道されていますよね。
移民でも、フランス人であることに変わりはないですが、生粋のフランス人が本当のフランス人だ、という方もまだまだいるので、このようなフレーズを耳にすることがあるかもしれません。
昔の映画には、昔の発音や使い方の習慣にも注目してみると発見があります。例えば、
monsieur
(ムシュー)はみなさんよくご存知の単語ですが、
昔はモン シエウーのような感じで発音したとのことです。
Mon sieur
(私の ご主人様)
現在のように「ムシュー」と読むようになってからも、スペルは変わらずこのまま使用されています。
また、昔の映画の中の夫婦の会話は、tu ではなく、なぜvousを使っています。
フランスの昔の、特に富裕層の夫婦は、
「あなたは、〜ですわね。」
のように、敬語を使っていたのです。日本でも、昔はそうでしたよね。
映画クラスで学ぼう
今月の映画を鑑賞
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まず約25分間、フランス映画を鑑賞します。 ハリウッド映画はたくさんあるけれど、フランス映画はレンタルDVD屋さんにも少ないし、そもそもどれが面白いのか、わからない・・・
そんな方にも、おもしろいフランス映画の ”掘り出し物”を知るよい機会だと好評です!
セリフ聞き取りにチャレンジ
聞き取れそうで聞き取れない?!
映画の中のシーンで、ナチュラルな会話を聞いてみましょう。
フランス人同士の会話では、テキストなどで習ったフレーズがそのまま出てくるのではありませんよね。
フランス人ならではの省略された言い方も、どんどん身につけましょう。
リアルな会話への応用
フレーズから、よりリアルな使い方を、説明したり、実際にその場で練習したりします。
ピックアップしたセリフを自分の身の回りの事に言い換えてみると、すぐに使える実践的な言葉として、身につきやすいものです。
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