フェアウェル さらば、哀しみのスパイ:おすすめフランス映画紹介

さらば悲しみのスパイのDVD写真
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あらすじ・ストーリー

ソビエト連邦を崩壊させたきっかけの一つともいわれる実在のスパイ事件“フェアウェル事件”を映画化したヒューマン・サスペンス。

愛する息子と祖国の未来のため、危険なスパイ行為に及んだ男(コードネーム:フェアウェル)の実像と、民間人でありながら仲介役としてスパイ活動の一翼を担ったフランス人技師の葛藤を、それぞれの家族との関係を軸に描き出していく。

作品情報

製作年:2009年
製作国:フランス
原題:L’AFFAIRE FAREWELL/FAREWELL
引用:シネマトゥデイ

キャスト・監督

監督:クリスチャン・カリオン

出演:エミール・クストリッツァ、ギョーム・カネ、

感想

冷戦時代の恐ろしい空気感に、始終ゾっとしながら鑑賞しました。

スパイ映画と括るには、内容が重すぎます。実話で、しかもつい40年ほど前の出来事。冷戦時代には、人知れず、”抹消” されてしまう人もたくさんいたのですよね。

大変心に残る映画でした。祖国の情報をフランスに受け渡すのは、祖国の行く末を憂い、せめて愛する我が子が新しい世界で生きて欲しいという、愛あればこその行動。

この一人の男の1年半に渡る命がけの行動が、今生きている私たち自身の世界を築いたと言っても過言ではないしょうね。

DVDジャケットなどのビジュアルはいかにも、”男性向きな映画”のイメージですが、歴史に興味のある方なら、男性も女性も必見です。


セリフからフランス語を学ぼう

冷戦時代のソ連は、”閉ざされた国”

アメリカやフランス、イギリスの文化や情報は、限られた人しか知りません。ソ連に不利になるような物や情報の流通は、禁止されています。

以下は映画に出てきた、興味深い会話のシーンです。

西欧文化に興味を持っている息子への、お土産を頼んでいます。

<グレゴリエフとピエールの会話>

グレゴリエフ:
“Johny Wailman”

(”ジョニー・ウォークマン” を。)

ピエール:
Johny walkman?…Sony, un walkman ”Sony”?

(ジョニー・ウォークマン?・・・ソニーの”ウォークマン”?)

グレゴリエフ:
Ouais. Walkman. Peut être Sonny.

Et du groupe, une cassette du groupe américaine, ”Ki-n”

(ああ、それだ。ソニーかも。それと、アメリカのグループ  ”キーン” のテープ。)

ピエール:
”Ki-n”? ahaha, non. ”Queen” ils sont anglais. ”Queen”

(キーン?・・・あはは、”クィーン”だろ。 英国人だ。)

そして、ピエールはその名曲を口ずさみます。

We will, we will rock you・・・

どんなに禁じても文化は国境を越えて侵入するのですね。
思い切り好きな音楽を聴く事すらままならない世界に住むというのがどんなに息詰まる事なのか、想像してみて下さい。

さて、この映画は映画クラスでは扱いません。

冒頭の30分間は特に、フランス語以外の会話のシーンが多めなのが理由です。

フランス語のみでなく、ロシア語、英語など様々な言語が映画の中に散りばめられ、時代背景とともに描かれていますので、語学や歴史に興味がある方には、一度は見て欲しい映画です。


映画クラスでフランス語を学ぼう

1.今月の映画を鑑賞

フランス人講師自らが、毎月、オススメ映画を選んでいます。

まず、そのレッスンで題材にするフランス映画を20分程度、鑑賞します。 ハリウッド映画はたくさんあるけれど、フランス映画はレンタルDVD屋さんにも少ないし、そもそもどれが面白いのか、わからない・・・

そんな方にも、おもしろいフランス映画の ”掘り出し物”を知るよい機会だと好評です!

2.フレーズ聞き取りにチャレンジ

聞き取れそうで聞き取れない?!

映画の中のシーンで、ナチュラルな会話を聞いてみましょう。

フランス人同士の会話では、テキストなどで習ったフレーズがそのまま出てくるのではなく、フランス人ならではの省略された言い方になってしまうことが多くあります。

ピックアップしたフレーズから、よりリアルな使い方を、少し練習するときもあります。

より実践的なフランス語を、楽しみながら学べる映画クラス。

定員4名までの少人数制の教室です。

90分間のレッスンで、聞き取りや言葉の言い回しなどを学ぶ、盛りだくさんのクラスです。

体験レッスンにぜひ起こし下さい!

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