「フランスの思い出」子ども同士の会話が盛り沢山のおすすめフランス映画

引用:Amazon、リンク

あらすじ

ジャン=ルー・ユベールが、実の息子アントワーヌを主演に、パリから田舎にある母の友人の家に預けられた少年の一夏の体験を描いた作品。

ルイは母と二人、目的地のルーアンス村に着いた。母がこの夏お産をするので、夏休みを母の幼友達のマルセル・リュカの家で過ごすことになっているのだ。

ルイにとっては初めての、一人ぼっちの、田舎での不安な長い夏休みが始まった。

預かり先のプロとマルセルの夫婦には何か隠された事情がありそうだし、隣の家のオマセな娘、マルティーヌの両親やマルティーヌ自身、姉の恋人にも何か辛いわけがありそうだ・・・。

映画はそれらの事情が一つ一つ明らかになり、ルイの目に映るとともに、ルイにも決定的な悲しい事件が起こる。

美しい田園風景をバックに人間ドラマが進展していく。

アメリカ映画が圧倒的な強さを見せた、1987年のフランスで、フランス映画として興行一位を占め、’88年にはアメリカでも封切りされて好成績を残した。ヨーロッパ、カナダ等で数々の賞に輝き、1988年3月セザール賞では、主演男女優賞に輝いた。

映画の舞台は彼が育ったロアール・アトランティック県のルーアンスという片田舎。

大都市ナントからバスで一時間の村。

時代は1959年ということになっている。

作品情報

製作年:1987年
製作国:フランス
原題:LE GRAND CHEMIN

キャスト・監督

監督:ジャン・ルー・ユベール

出演:アネモーヌ、アントワーヌ・ユベール

原題:LE GRAND CHEMIN

セリフからフランス語を学ぼう。子ども同士の会話、子どもに向かって言う言葉ひとつひとつが、まさに日常会話でよく使う言葉!

 

ひと夏のフランスの田舎での思い出を描いているこの映画。

最初はバスに乗って,パリからルーアンスに到着するシーンから始まります。

主人公の少年、ルイは、母親と離ればなれになることで気持ちが沈んでいます。

バスの運転手は、彼がバカンスなのに暗い顔して・・・と一言、声をかけます。

 

バカンスは、

les vacances

 

ここで受講者の方から、バカンスはいつも複数形なのですか?との質問が。

そのとおり、例えば,

 

 

Les vacances étaient bien.

良いバカンスでした。

 

などのように使います。

 

主人公の少年ルイは、隣の家のチャキチャキ娘、マルチーヌと出会います。

 

子ども同士の会話です。

 

 

T’as quel âge?

あんた何歳?

 

9 ans.

9歳

 

Moi, 10 presque et demi.

私はね、10歳ともうすぐ半年。

 

年を聞かれた時に、自分の年を

◯才と半年よ、◯才と5ヶ月よ、などと答えるのは,あまり日本では耳にしません.

幼稚園に入るまでの4歳くらいまでは、親が自分の子どもの年のことを、◯才◯ヶ月、ということはもちろんありますが。

 

なぜこんな答え方をするのかというと、フランス人の子どもは、自分が少しでも年上なんだということを相手に示したいから。

 

 

Les enfants français aiment dire “10 ans et demi” car ils veulent paraitre grand.

 

でも、日本の子どもは、気にしないのではないでしょうか。

 

 

 

 

さて、ルイが夏休みを過ごす事になった夫婦の家は、とっても田舎。パリっ子のルイには、ビックリすることばかりです。

母親がわりのマルセルは、よく何かを見せる時に、

 

Tiens!Regarde!

 

と言います。

 

 

Tiens!

 

というのは、友だち同士や家族などで、何か物を相手に渡す時など、「どうぞ」のような意味で使われます。

 

Regarde の前につけて、何かを指し示す時にも、こうしてtienが使えるわけですね。

 

 

 

Même si Marcelle elle vous tue, moi je vous mangerai jamais.

もしマルセルがキミたちを殺しても、ボクは絶対食べないよ。

 

田舎では、うさぎを食すために叩き殺すというのは、日常のようですが、パリッ子のルイにとっては、

初めてみる光景。

 

食用のウサギに、マルセルが育てた(人間が食べるための)インゲンを摘んで与えるシーンなどもありました。

 

ちなみに、主演のルイは、監督の実の息子のアントワーヌだそうですよ。

映画からフランス語を学ぶクラスもあります。